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JichiNaviメディア編集部
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大地震発生時、机の下に隠れられない状況の方が圧倒的に多い
大地震は、何の予兆もなく、日本のどこでも、いつでも発生しうる。
それが、通勤電車の中なのか、会社での執務中なのか、友人とランチ中なのか、夕食の料理中なのか、エレベータの中なのか…

地震発生時のそれぞれのいる場所、状況によって、地震に対する対応は異なってくる。

前に挙げた地震発生時にいる場所の例の中で、通勤電車の中で被災した場合、手すりにつかまっている人はそのまま手すりを離さないだろうが、手すりにつかまっていない人は、どうなってしまうだろうか…
おそらく、電車が急停止をかけた際に、車内で不安定な状態になるでしょう。

会社で執務中の人はどうだろう…。おおよそ、椅子に座っているだろうから、周りに倒れてくるものなどがないかを瞬時に確認し、何もない場合は、天井崩落に備えて、机の下に隠れるだろう。
友人とランチ中の人はどうだろう…。そこがレストランであれば、レストランの壁や天井が安全かどうかは知る由もない。この場合も、天井崩落に備えて、テーブルの下に隠れる。もしくは、無銭飲食を疑われるリスクは生じるものの、店外に逃げるということもありえる。しかし、やみくもに店外脱出を決行するのも、得策ではない。例えば、店外に出る際に、外壁に設置されている装飾が落下してくる恐れがある。窓ガラスも割れて、そのレストランが高層ビルである場合は、数十枚、数百枚のガラスが、あなたの頭上に落下する危険性もあるのだ。

夕食の料理中の場合、台所には、包丁や食器棚、冷蔵庫やガス器具などの火器が存在する。よくありがちな例ではあるが、日本人が愛するてんぷらの調理中であった場合、大変危険な場所と化すでしょう。地震による火災を心配し、慌てて火の始末をすることになると思うが、その時、地震発生と同時に、食器棚や冷蔵庫が倒れ、キッチンとそれらの間に挟まってしまうとどうなるだろう。食器棚や冷蔵庫が倒れ、てんぷら油の入った鍋に直撃し、中の油が飛散、火器に油が触れて大炎上する可能性もある。

それぞれの家庭で、家具の配置はキッチンの構造などで、異なっているから、一概に、大地震の時に、どのような行動をすべきという模範解答はない。
それぞれが、それぞれの家の配置を理解し、大地震発生時にはどのような行動をとるべきかを日々、反復的に考えておく必要がある。

最近のガスコンロには、震度5程度の大きな揺れを感知すると、自動的にガス供給が停止し、火が消えるという機能が搭載されている。しかし、実際の災害時に100%この機能が作動するという保証はない。もし、この機能が故障していたら、1度も動かしたことがない機能であるはずであるから、メーカーとしては作動することを保証していても、その過程での器具の使い方によって、何事も100%はあり得ない。ともあれ、まずは自分の命を守る行動が必要となるため、日々の生活の中で様々なことを想定したシミュレーションは必要である。

家具や大型家電が倒れないように、ストッパーや転倒防止措置を正しく行い、危険なものはキッチンやテーブルの上に長時間放置せずに、安全な場所に保管することを心がけ、緊急事態に備えて欲しい。

最後に、エレベータの中で大地震に遭遇したら・・・。

これはもう、エレベータのワイヤーが切れないことを祈りながら、手に汗と手すりを握りしめ、外との連絡ができずに長時間内部に閉じ込められた際のトイレの我慢に全神経を集中させることしかできないだろう。

これからは、「エレベータに乗る前に必ずトイレ」の習慣が定着することは明白である。
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2022/03/28 14:09 更新
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